ベルデン8412とモガミ2534は、方向性をもたせると高音質なRCAケーブルだった!
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昔からRCAケーブル は自作派
今まで作ったRCAケーブルは、普通のアンテナ線(3CーFVや5CーFB)、日立のLc-ofcの復刻版 、モガミ 2534 、2549、ベルデン 8412 、ベルデン 88760、もっと遡ってVVFケーブルやキャプタイヤコードでもRCAケーブルを作った。
ピンとくる方もいると思うが、VVFケーブル、キャプタイヤコードは長岡鉄男氏の影響。
ベルデン8412 とモガミ2534 はプロケーブルの影響。
VVFケーブルは屋内配線用の電源ケーブルで非常に硬い単線。
RCAプラグにハンダ付けするのに大変苦労する。
VVFケーブルで作ったRCAケーブルは音質は非常にパワフルで、シールド無しでできるだけ短く使っていた。
単線がゆえに非常に固くデメリットもあり、アンプやCDプレーヤーの入出力端子を傷める。
実際に、以前使っていたDENONのプリメインアンプの入力端子を何箇所か壊して修理してもらった事がある。
プロケーブルで知ったベルデン8412とモガミ2534
VVFケーブルはハンダを盛々でRCAプラグに半田付けしないと、すぐに外れて接触不良を起こす。
頻繁にアンプの入力端子から抜き差しを繰り返しているうちに端子を壊すので、そろそろメーカー品のRCAケーブルにしようと考えていた。
何か良いRCAケーブルはないかとネット検索していたら、何やらベルデンの8412と言うケーブルを絶賛しているプロケーブルというサイトに目が止まった。
プロケーブルのサイトでは「ベルデン 8412はアメリカの音楽に合う。」「モガミ とカナレは日本の音楽に合う。」「バイタルは英国の音楽に合う。」「ノイマンはドイツのクラッシックに合う。」と言う興味深い記事が書かれていた。
他にも「電源ケーブルのプラグは非メッキに限る!」などなど。
非常に独特で面白い記事だった。
当時ヨドバシカメラなどの店に行って「ベルデン 8412は売っていないか?」と店員に質問しても首を捻っていた。
プロケーブルのサイトからネットで取り寄せる事もできたのだが、何故かそこまでする気はなかった。
ある日、久しぶりプロケーブルのサイトを覗いて見ると、大阪の日本橋のでんでんタウンに実店舗があると書かれていた。
会社帰りにその店に立ち寄ってみた。(今は残念ながらビルの取り壊しで大阪日本橋店はなくなっている。)
小さな店で、サイトで見たことのあるケーブルがあちこちに陳列されていた。
目に留まったのは、ワゴンに中古のメーカー製のケーブルがバーゲンの洋服のようにわさっと盛られていた。
店員さんに聞くと「ベルデンなどに交換して、客が不要になったケーブルを引き取って格安で売っている。」との事だった。
それだけ自社製品が良いと言うアピールにもなるが、ワゴンに雑多に積まれた他社製品(有名なオーディオケーブルメーカーもあった。)が無残に見えた。
私は BELDEN ベルデン 8412のRCAケーブル と BELDEN ベルデン 8460 18GA という細いスピーカーケーブルを購入した。
今まで長岡鉄男氏の影響でRCAケーブルはVVFケーブルで自作し、スピーカーケーブルは太い電力用のキャプタイヤケーブルを使いメーカー製のケーブルには見向きもしなかった。
しかし、VVFケーブルで自作したRCAケーブル はハンダが盛り盛りなので本当にこれで良いのか?と言う疑問を持ちながら長らく使っていた。
大阪のプロケーブルから購入したベルデン 8412をCDプレーヤーとアンプの間に接続して聴いてみた第一印象は特にインパクトは無く非常に普通な感じがした。
今思えばのVVFケーブルが非常に個性的でインパクトがある音がしていただけに、プロケーブルのサイトを見て期待感が膨らみすぎていたのだと思う。
しばらく使っていたが、ベルデン8412のRCAケーブルは、情報量は多くはないが非常に聴きやすい音質だった。
しかし、スピーカーケーブルのベルデン 8460は、初めて繋いだ時にビックリした。
18awg と非常に細いにもかかわらず、低音もしっかり出て中高音域が非常に明確になる。
今まで太ければ良いと言う概念が覆った瞬間だった。
私はケーブルを自作するのが好きだったので、パーツ屋でケーブルとRCAピンプラグを調達して、ベルデン 8412、ベルデン 88760、モガミ 2534 、モガミ2549でRCAケーブル を何本も作成した。
✅モガミ 2534 は一聴して、音場が広がり高音も倍音が効いてチャーミングな音がして驚いた。
パッと音が開けて、いかにも良いオーディオで音楽を聴いていると言う感覚がする。
プロケーブル アナログケーブル MOGAMI モガミ 2534 RCA-RCA 2本セット 2色 (Gray, 1.0m)
✅ベルデン88760は、ケーブルの硬さどおり音も硬質な感じで輪郭がはっきりする。
プロケーブル BELDEN ベルデン 88760 RCA-RCA【ケーブル長】1.0m×2本セット
✅ベルデン 8412は高域はあまり伸びないが低音が太く何かノリの良さがある。
プロケーブル BELDEN ベルデン 8412(黒) RCA-RCA【ケーブル長】1m×2本セット
ただ気になる事として、RCAケーブルの信号線がメッシュ状などのシールド線でノイズから守っているのだが、プロケーブルで購入したベルデン 8412はプラグの両方ともシールドがマイナス側にハンダ付けされている。
この件についてはプロケーブルのサイトで言及されており、200v電源できっちりアースを設けていたら両端ともにシールド線をマイナスに接続した方が良いとのこと。
私の家の電源は普通の100vで機器にアースは繋がない方針だったので、RCAケーブル は片側のみシールドをマイナス側にマイナスの線と一緒にハンダ付けして、反対側はシールドはどこにも接続しないように切り落として方向性を持たせている。
モガミとベルデン RCAケーブルの方向性の実験
RCAケーブルで高音質な方向性を確認
両端共シールドをマイナス側に繋いだものと、片側だけシールドを繋いだものの2種を自作して実験した。
モガミ2534の被覆をむいた写真。
被覆を剥がすとこのようにシールドで包まれた線が現れる。
4芯とシールド線がある。
シールドとCOLDを束ねた端末。
シールドは切りっぱなしで、どこにもつながっていない端末。
ケーブルはベルデン 8412とベルデン 88760そしてモガミ 2534 の3種類のケーブルを両端シールド接続、片側シールド接続の2タイプ作り、合計6セットのRCAケーブル を上記①②③の3通りづつ確かめた事になる。
①両端シールド接続する方法
②片側シールドでブルーレイプレーヤー側にシールドが接続されるようにアンプと繋ぐ方法
③片側シールドでアンプ側にシールドが接続されるように繋ぐ方法
何故ブルーレイプレーヤーかと言うと、当時リビングのAVシステムは、MXスピーカー 一台で普通のプリメインアンプ を使い、マトリックス接続してサラウンド再生をしていたからである。
MXスピーカーはL-Rや、R-Lの差信号を増幅するスピーカーで差信号いわゆる微小な間接音成分が聞き取りやすいので音質テストするのに大変好都合だった。
音質比較の結果
上記③片側シールドで、アンプ側にシールドが接続されるように繋ぐRCAケーブルがボーカルがしっかり真ん中に定位しつつ音場の広がりも充分感じられる。
①はあまり音がほぐれない。(②③と比較しての話)
②は③に近いが広がりは③の方が感じられる。
映画の「キングコング」でも確かめたが、キングコングが美女を助ける為に恐竜と戦うシーンが音の動きが非常に分かりやすいので試してみると、私のシステムではやはり③のシールドをアンプ側に接続する方向に繋いだ方が明らかに良かった。
※これら私が自作したケーブルは何本かフリマアプリで出品して喜んで使ってもらっている。
[rakuten:omatsuri-life2:10179306:detail]
レコードプレーヤーにはモガミが好相性
今ではオーディオ歴30年を過ぎてようやくレコードプレーヤーを導入し、モガミ2534で作ったRCAケーブルを使用して非常に満足している。
カートリッジによって、モガミ2549と使い分けてたりして楽しんでいる。
サブウーファーにはベルデンが好相性
ジャズといっても年代によっていろいろなタイプがあるが1950年代のものとは相性が良い。
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BELDEN 8412 RCAケーブル は確かにノリが良い音がするが決してオールマイティー(フラット?)では無い。
今ではサブウーファー用として使っており相性抜群だ!
ベルデン8412は包まれる弾力性のある低音で、ベルデン88760は輪郭の明確な歯切れの良いスピード感のある低音を感じる。
情報は自分で選んで使いこなす
プロケーブルの影響を受けて、色々なRCAケーブルや電源ケーブルを作成して、良い勉強になった。
その結果、電源ケーブルのプラグのオール非メッキやアースについては必ずしも高音質になるとは限らないこともわかった。
プロケーブルのサイトも賛否両論あるが、私はプロケーブルに何度かメールでやり取りをした事があり、質問の回答も明確でポリシーを感じた。
最近はヨドバシカメラでもベルデン88760を見ることができるほどメジャーになっている。
彼らのポリシーは万人に正解をもたらすものではないが、何かを求めているユーザーとしては明快なポリシーがあると惹きつけられるものがある。
長岡鉄男氏もハッキリと言いきる潔さが、今でも自作スピーカーのファンが氏の設計したスピーカーをつくり続ける理由のひとつだと思う。
我々ユーザーはそれらを自由に選び、楽しむ事が出来ると言う特権を持っている。
これからますます加速する情報社会、主人公は選ぶことの出来る私達である事を忘れてはならないと思う。
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2020年6月23日 更新
2020年1月16日(初回投稿)