極太スピーカーケーブルでも安心 ハンダを使わない 圧着式バナナプラグ AudioQuest BFA
スピーカーケーブルの端末処理といえば、ケーブルの被覆を剥き、裸の線を手で捩って、そのままスピーカ端子に接続したり、素線をイモネジでバナナプラグやYラグに取
り付けるのが定番だ。
しかし、イモネジは結局スピーカー端子と同じくネジでである限り緩んでくる。

そこで、それを回避するには、バナナプラグとスピーカーケーブルの素線を半田付けをするのがベストだと思う。
しかし、極太ケーブルを使いたい場合、ハンダ作業が苦手と、あきらめている方が多いのではないだろうか?
実は、ハンダを一切使わずに、むしろハンダより確実な接続ができるプラグがある。
それが今回ご紹介するAudioQuest BFA 圧着式バナナプラグだ。

【もくじ】
AudioPro FS-20にカナレ4S11を使う
今回のきっかけはフロアスタンディングスピーカーAudioPro FS-20のスピーカーケーブルを新調したことだ。
ケーブルには業務用でも定評のあるカナレ 4S11を選んだ。
しかしこの4芯という構造が、端末処理に一工夫を要する。
カナレ4S11のスペックを見ると、その太さがよくわかる。
• 外径:10.7mm
• 実質導体断面積:4.3mm²
• 導体抵抗:0.9Ω/100m
同じカナレの細い方、 4S6 の外径が6.4mm・導体断面積1.0mm²であることと比べると、導体の太さは実に4倍以上だ。
カナレ 4S11 スピーカーケーブル は、(4芯構造)のスピーカーケーブルで、隣り合う2芯ずつを並列に接続することで芯線の断面積を増やし、低インピーダンスで信号を伝送できるのが特長だ。
しかしこの4芯という構造が、端末処理に一工夫を要する。

4芯ケーブルの端末処理の考え方
4芯ケーブルは色分けされた4本の芯線を2本ずつ束ねてプラスとマイナスに割り振る。
カナレ 4S11 の場合、白と白透明をプラス、赤と赤透明をマイナスとしてまとめるのが一般的だ。

束ねた芯線の本数が増えるため、イモネジ締め付け式では芯線がバラけやすく、しっかりした固定が難しい。
ここに圧着式プラグの出番がある!
Yラグ端子からBFAへ、乗り換えた理由
実は私はAIRBOW - F5.5 Yラグ という圧着Yラグ端子を以前からよく使っていた。
しかし、使い続けるうちに気になる点が出てきた。
裸の線をそのまま使うよりは良いのだが、スピーカー端子への脱着が面倒で、繰り返すうちにスピーカー端子が緩んでしまうのだ。
Yラグはネジで締め付けて固定する構造上、着脱のたびに端子に負担がかかる。
ケーブル交換を頻繁に行うようなオーディオファンには、じわじわとストレスになる問題だ。
そこで今回、同じAudioQuestのBFA圧着バナナプラグに切り替えることにした。
BFAはバナナプラグよりしっかり刺さる
AudioQuest BFAは、一度食いついたら離さない というくらい、スピーカー端子にしっかりと刺さる。
一般的なバナナプラグは、スピーカー端子の穴にバネ式の金属片が広がって接触する構造だが、BFAはより深く、よりしっかりと端子に嵌合する設計だ。
audioquestの高級スピーカーケーブルにも採用されている。
BFAは接触面積と保持力が格段に違う。
そして何より、裸線やYラグと比べてスピーカーケーブルの交換が圧倒的に楽になった。
日本の住環境ではスピーカーやアンプの裏に回り込むスペースが取れないことが多い。そういった状況でも、BFAなら狭い場所でもスッと抜き挿しができて本当に快適だ。
圧着作業には工具が必要、これだけのために買うか?
AudioQuest BFAの圧着には、専用の圧着工具が必要になる。
ここは正直に言おう。BFAプラグのためだけに圧着工具を買うかどうか、悩むところだ。
よく使われる工具としてはこのあたりが定番だ。
ホーザンの
圧着工具
エンジニア 圧着工具
価格帯は数千円〜1万円前後のものが多い。
頻繁に端末処理をする方なら間違いなく元が取れる投資だ。
逆にケーブルを一度決めたら交換しないというスタイルの方は、ショップに圧着作業を依頼するという選択肢もある。
そしてBFAの圧着は1発勝負だ。ハンダ付けのようにやり直しが効かない。
だからこそ、専用工具でかしめた接合は非常に確実で強固だ。下手なハンダ付けで芯線の一部しか接合できていないよりも、圧着でしっかりかしめた方が接続品質は高い。
ハンダ付けに自信がない方、太いケーブルを使いたい方には特におすすめしたい。
作業手順はシンプルだ。
1. 被覆を適切な長さに剥く

ケーブルの被覆の剥き方にもコツがある。
素線まで何本か切ってしまう可能性があるので、失敗したくない方は👇こちらを参考に
2. 4芯を2本ずつ束ねてよく撚る

好みで良いが、見栄えをよくするために熱収縮チューブを使った。
端子を圧着する前に、ケーブルにチューブを通しておくのを忘れずに。

3. BFAプラグに挿入する
3-1.絶縁カバーを通しておく

3-2.BFAプラグの端子部分と圧着スリーブをケーブルに通す。

4. 専用の圧着工具でしっかりかしめる

私はスリーブを2か所でしっかりと圧着した。

5.絶縁カバーを取り付け、熱収縮チューブを炙って完成!


以上だ。ハンダこては一切不要!
接点の保護も忘れずに
圧着後は接点をしっかり保護しておこう。
アルコールでよく拭いてから、チタンオイルを塗っておくと酸化を防ぎ、良好な接触状態を長く維持できる。
せっかくの確実な圧着接続も、接点が汚れていては本末転倒だ。
接点クリーニングと保護の詳しい方法はこちら👇
肝心の音質はどうか
さて、気になる音質だが、翌日、AudioPro FS-20に接続し鳴らしてみた。
正直、最初は「失敗したか?」と思った。
高域が雑で、どこか潤いがない。
テンションは高いが表面的な音という印象だった。
しかし、これは私の経験上、圧着直後は良くも悪くも鋭くテンションが高い状態になりやすいのだ。
数日後、落ち着いて聴いてみると様子が変わっていた。
AudioPro FS-20を素直に鳴らし切っている感じだ!
ダンピングファクターが最適化されたせいか、低音は鈍くならず、空気感や気配感が生々しくなった。
低音が深く沈み込みながらもスケール感が増し、高域の雑さも気にならなくなった。
更に鳴らしこむと、表面的な音ではなく細かい音まで聴こえるようになってきた
カナレ4S11とAudioQuest BFAの組み合わせ、しっかりと本領を発揮してくれた。
まとめ
✅ 圧着式なのでハンダ不要、下手なハンダ付けより確実な接合ができる
✅ BFA規格はバナナプラグより深く・しっかり端子に刺さる
✅ YラグよりもBFAの方がスピーカー端子への負担が少なく脱着が楽
✅ 日本の狭い住環境でも、抜き挿しが快適でケーブル交換がストレスフリー
✅ 4芯や太いスピーカーケーブルの端末処理に特に向いている
✅ 圧着工具の初期投資は必要だが、それだけの価値がある
✅ 最初は音がテンション高めだが、数日で落ち着き本領を発揮する
✅ ダンピングファクターが最適化され、低音の空気感・気配感が生々しくなった
圧着工具が必要になるぶん少しハードルは高いが、一度使えばその確実さと快適さは手放せなくなるはずだ。
太いスピーカーケーブルで端末処理にお困りのあなたは、きっと本領を発揮してくれるだろう。
バナナプラグの基本的な取り付け方やハンダ式については👇の記事も参考にしてほしい。
[【高音質化】スピーカーケーブルの端末処理「バナナプラグの取付け方のコツ!」](https://www.audiojazzlife.com/entry/banana_plug_method)
="PVアクセスランキング にほんブログ村" />


