サブウーファーもRCAケーブルで音が変わる!
サブウーファーをAVアンプに接続する方法としては、AVアンプSubWoofer出力端子にRCAケーブル1本もしくは2本でサブウーファーの入力端子と接続しているケースが一番多いのではないだろうか?
これは、サブウーファーのエンクロージャー(スピーカーボックス)の中にパワーアンプが仕込まれており、通常のステレオスピーカーやサラウンドスピーカーのようにAVアンプで駆動するのではなく、サブウーファー内のパワーアンプでウーファーユニットを駆動しているからである。
そのため、サブウーファーはスピーカーケーブルでつながず、RCAケーブルでつなぐことになる。(スピーカーケーブルでサブウーファーを接続するケースは別として)
CDプレーヤーやレコードプレーヤーとプリメインアンプを繋ぐインターコネクトケーブル(RCAケーブルやXLRケーブル)と同じように、サブウーファーも接続するケーブルで音が変わる。
低音だけ鳴らすサブウーファーなのにRCAケーブルを変えると聴感上、音全体に影響を受けるのだから不思議なものだ。
【もくじ】
サブウーファー用のRCAケーブルを見直す
中高音に敏感な人間の耳
電車のホームや車両の中から聞こえるアナウンスや電話の通話音、会場などで警備員が誘導するメガホンの音など、どれも中高音の周波数帯域がメインで再生されている。
商業施設や中高層ビルなどに、設置が義務付けられている非常用放送装置設備のスピーカーも中高音重視のフルレンジスピーカーがほとんどである。
これは人間の耳が中高音に敏感なことから、中高音重視の周波数特性のスピーカーが使われており、低音がなくても言葉や警告音などの情報を伝えることが出来る。
しかし、映画や音楽をオーディオ装置で再生する場合はそういうわけにはいかない。
地鳴りのような低域から澄み渡るような森の中の鳥の声までもが、聴き手に伝わって来ないと情報量としては足りていないことになる。
ドルビーサラウンドの低音
最近、
Prime VideoやNetflixで動画配信している映画の音声は、7.1chや9.2ch、最近は天井にまでスピーカーを設置するDolby Atmosが採用されているソフトや配信が増えてきた。
昔からの5.1chのドルビーデジタルでも最新のドルビーアトモスなど、どの方式でもサブウーファーを設置することが前提になっている。
LFEという低音増強(Low Frequency Effect)用チャンネルがあり、低音のみが独立して記録されている音声信号がサブウーファー用に割り当てられている。
LFEを再生するサブウーファーは0・1chとして扱われる。
音声がドルビーサラウンドで記録している映画などはLFE が割り当てられているので、それを再生するサブウーファーを使ったほうが良い。
映画ソフトの中には、ドルビーサラウンドで音声が記録されている場合でもサブウーファーの出番が無いのでは?と思うくらいの低音感が無いものも存在する。
その聴こえない低音が有るのと無いのとでは、音の臨場感が全然違って聴こえる。
サブウーファーの音質が与える聴感上の影響
冒頭で述べた用に、人間の耳は中高音に敏感なのでサブウーファーの音質はさほど気にしなくても良さそうに思えるが、これがいろいろ試してみると侮れないのである。
例えば、サブウーファーのRCAケーブルを交換すると音の雰囲気が変化していることに気付かされる。
これはサブウーファー単体で鳴らして確かめるより、センタースピーカーや左右のスピーカー、更にリアスピーカーもすべて鳴らしながらケーブル交換すると分かりやすい。
低音が変わることで中高音の印象も大きく変わる。
サブウーファーのRCAケーブルの比較 【Belden 8412 VS Belden 88760】
早速、サブウーファーとAVアンプを繋ぐRCAケーブルを比較視聴してみた。
RCAケーブルはBELDEN製をつかってみる。
ベルデン88760 とベルデン8412を比較してみる。
◆【ベルデン88760】
BELDEN ベルデン 88760 の芯線の導体は錫メッキ軟銅線で、 AWG18(0.75sq)2芯ツイステッドペアにアルミラップ上のシールドが施されている。
◆【ベルデン 8412】
BELDEN ベルデン 8412の芯線の導体は錫メッキ軟銅線で、太さAWG20(0.5sq)の2芯シールドで、シールドは編状になっている。
どちらもピュアオーディオシステムのインターコネクトケーブルとして作成したことがあり、その時の音の印象は以下の通りに感じることが多かった。
<インターコネクトケーブルとして使用してきた音の印象>
◆ BELDEN ベルデン 8412は高音域の伸びや情報量は抑えられるが、柔らかい弾力的なノリの良い音が出る。
◆ BELDEN(ベルデン) 88760 は、立ち上がり立ち下がり共にやや早くやや硬質な音で音の輪郭を鮮明に出してくる。
この2つのベルデンでサブウーファー用のRCAケーブルを2mづつ作って確かめた。
結果は面白いことに、インターコネクトケーブルで使用したときと同じ印象を受けた。
<サブウファーでの低音の印象>
◆ベルデン8412は、弾力的で柔らかく包み込まれるような低音。
◆ベルデン88760は、輪郭のはっきりしたスピード感のある低音。
サブウーファーのRCAケーブルも、スピーカーケーブルの手触りと音質の関係と同様にRCAケーブルの手触りと音の質感が一致する感じがする。
👇スピーカーケーブルの手触りと音の関係
◆BELDEN 8412 の被覆を手で触った感じはゴムのような弾力感がある。マイクケーブル用途に開発された為か、しっかりしているが柔軟な印象。
◆BELDEN 88760 は警報用の耐火ケーブルのため、しっかりテフロン被覆で締め付けてあり線の外形は8412より細いが線自体はかなり硬め。
低音と言えども、ケーブルによる音の違いは顕著に表れるのが非常に面白い。
ちなみにサブウーファー用のケーブルは3mなど長めのものを購入することをおすすめする。
サブウーファーは部屋の中での置き場所でも音質がコロコロ変わる。
サブウーファーケーブルは、3m、5m、10mと長くしても大きく音に影響しない。
それよりも、ケーブルの種類やサブウーファーの設置個所(高さ、壁からの距離、しっかりした床や土台)による影響の方がはるかに大きい。
\おすすめのサブウーファーケーブル(3m)/
MOGAMIの2534と2549にも明確に音の違いがある
上記でベルデン同士の比較をしたが、もちろんMOGAMIのケーブルでもサブウーファー用に使っても良い音質が得られる。
音質傾向はインターコネクトケーブルと同じで、MOGAMI2534は響きの豊かな鳴り方で、2549はシステムが良ければそれに応えてくれる良いケーブルだ。
MOGAMI2534は厚みのある包み込むような柔らかい音。
MOGAMI2549は低音の低いところまでスピード感がおとらえず出ている割には、固くならず特に欠点のない優等生だった。
MOGAMIのケーブルを使ったRCAケーブルの作り方なども記事にしているので良かったら参考にしていただきたい。
【最後に】
”よくケーブル沼”などと揶揄されることがあるが、オーディオはケーブルによって装置を活かすこともころすこともできる。
最初のうちはケーブルの素線の太さの違いや構造や被覆の違いなどが、ケーブルの手触りによってなんとなく一致することがわかってくれれば良いと思う。
オーディオケーブルを自作するための線材選びは非常に重要だと思う。
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2021年6月20日追記
2020年1月10日(初回投稿)