切り売りのスピーカーケーブルを買ったものの、被覆を剥くときに中の細い銅線を切ってしまった——('◇')ゞ
そんな経験はないだろうか。
結論から言うと、『使い捨てライターで被覆を炙ってから引き抜けば、芯線を1本も傷つけずに剥ける』
ワイヤーストリッパーを買う必要もない。
今回はその具体的な手順を、写真付きで解説する。

【もくじ】
用意するもの
- 使い捨てライター
- ニッパー(またはハサミ)
- メジャー(モノサシ)

以上、これだけあれば十分だ。
ライターを使った被覆の剥き方【4ステップ】
①古い銅線部分をカットする
酸化した銅線は、古い10円玉のように黒ずんでいる。

まずはこの部分をカットして落とす。カットはニッパーでもハサミでも構わない。

②先端から15〜20mmのところに切れ目を入れる
ニッパーで被覆に少しずつ回しながら切り込みを入れていく。

力加減が分からないうちは、何回かなぞると良い。
うっすらと被覆に型がついている程度で十分だ。
被覆の厚みの半分の深さまで刃を入れれば足りるので、切り口が見えるほど力を入れないよう注意したい。

③被覆の切れ目をライターの火で炙る
被覆が少々焦げても音質に影響することはない。
焦げた匂いがするので、鼻で吸い込まないように気をつけてほしい。
「銅線自体を熱しても大丈夫なのか?」と思うかもしれないが、問題ない。
スピーカーユニットの内部配線を結線する際は、熱したハンダゴテを直接当ててハンダ付けするくらいなので、ライターで少々炙る程度は影響しない。

④柔らかくなった被覆を素早くニッパーで引き抜く
被覆が焼けて柔らかくなっている間に、素早くニッパーでつかんで引っ張る。

この方法は被覆を引きちぎっているだけなので、内部の細い銅線を1本も切らずに露出させることができる。
あとは、しっかり銅線を撚っておけば完成だ。

剥いた後の3つの注意点
①銅線を長く露出させすぎない
露出している部分が空気に触れると、すぐに酸化してしまう。
必要な長さだけ剥くのが鉄則だ。
②素手で触る前にアルコールで指の油分を落とす
素線を直接手で触る場合は、無水エタノールなどで指先の汚れや油分を除去しておくこと。
③スピーカー端子の穴に銅線を全て収める
細い素線が1本でも隣のプラスかマイナスの端子に触れると、ショートしてしまう。
ヒゲが飛び出ないように、慎重に収める必要がある。
ショートするとスピーカーやアンプを壊す恐れがあるので要注意。
アンプやスピーカーの端子に結線する場合は、手探りでやらずに必ず目で見ながら行うこと。当然だが、ケーブルの脱着をする際は前もって機器の電源をOFFにしておきたい。
なぜ被覆の剥き直しが必要なのか
スピーカーケーブルの端末は、たまに様子をみて黒ずんでいないか確認する必要がある。
黒ずんでいると音の通りが悪くなり、いくら高価なケーブルを導入しても本来の音で鳴ってくれない。
スピーカー端子をアルコールや接点復活剤でクリーニングしても、肝心のケーブル側の銅線が劣化していれば効果は出にくい。
こういう場合は、黒ずんだ銅線部分をカットして、新たに被覆を剥いて綺麗な銅線を出す必要がある。
実際、サブシステムのスピーカーケーブルをAETのF075という細いものに交換した際、お蔵入り状態だったケーブルを端末処理し直したところ、新しくピカピカの銅線は接触抵抗が減るため、明らかに高音質でスピーカーが鳴るようになった。
接点が改善されると、特に高音が綺麗になり、細かい響きがよく聴き取れるようになる。いわゆる情報量が多くなる(欠落していたものが復活する)効果は、音楽を聴くと顕著に現れるのでぜひ試してほしい。
剥き直しが面倒ならバナナプラグ・Yラグという選択肢
こまめに端末処理をするのが面倒な人や、スピーカーケーブルをとっかえひっかえ楽しんでいる人は、バナナプラグやYラグ端子をつけると格段に使い勝手が良くなり、経年劣化も抑えられる。
特にAVアンプに多数のスピーカーを繋ぐサラウンド環境では、バナナプラグの恩恵が大きい。
9.2chや天井スピーカーまで必要なドルビーアトモスなど、スピーカーをたくさん繋げる場合、全ケーブルの被覆を剥ぎ直すのは結構な重労働になる。
「余計なプラグや端子があると音が劣化するのでは?」という心配もあるが、実際にメインシステムでQEDのスピーカーケーブルにYラグ端子やバナナプラグを使っているが、私の耳では劣化した感じはしなかった。
むしろ裸の銅線より、酸化をいちいち気にしなくて良くなるメリットの方が大きい。
さらにチタンオイルをプラグに塗っておくと、金属の劣化(サビ)が防止でき、接触抵抗が減るので高音質を保てる。
✅バナナプラグの取り付け方のコツは👇こちら
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まとめ
- ワイヤーストリッパーがなくても、ライターで炙れば芯線を傷つけずに被覆が剥ける
- 剥くのは必要な長さだけ。露出させすぎると酸化が早まる
- 端子に収める際は、素線を1本残らず。ショートは機器の故障につながる
- 剥き直しが面倒ならバナナプラグ・Yラグを検討する価値あり
スピーカーケーブルは素線を傷つけず、丁寧に端末処理をしておくこと。こ
れだけで音の通りが変わってくる。
✅なお、剥いた後の端子まわりのクリーニングについては👇こちらにまとめている。
👇もくじをタップすると読み返したい箇所にジャンプします。
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