バナナプラグは取付け方次第で高音質を維持出来る!
オーディオは音声信号を如何にロスなく伝達することが重要である。
その音声信号の伝達の途中にはあらゆる接点が存在する。
高音質を狙うのであれば接点にも気を使う必要がある。
バナナプラグはシビアに音質を考えると余計なものと思っていたが、利便性の他に取り付け方が間違っていなければ経年劣化に強く、結果的にバナナプラグを取り付けた方が高音質で聴いている時間が長くなる。
【もくじ】
オーディオシステムには必ず接点がある
【オーディオの接点】
・壁のコンセントと電源ケーブルのプラグ
・カートリッジとヘッシェルとトーンアーム
・インターコネクトケーブルのRCAプラグとアンプの入力端子
・スピーカー端子とスピーカーケーブル(アンプ側、スピーカー側)
これらの「接点」の中でスピーカーケーブルだけが、裸の銅線を直接スピーカー端子に繋ぐことができる。
直接銅線を端子に接続することは、何も介在物が無いので音質的に有利なことは間違いない。
しかし、銅線は空気や湿気の影響を受け酸化して黒ずんでしまう。
銅線が酸化してしまうと音質的にはよろしくないので、切り落として被覆を剥き新しい芯線を出す必要がある。
2chのピュアオーディオでは2本のスピーカー分で良いが、最近のサラウンド方式は5.1ch、7.1ch、9.1chやAtomsなど接続することスピーカーが多くなってきている。
そのスピーカーケーブルの接点が酸化するのを気にしながらオーディオをやっているのも落ち着かないし、全てのスピーカーケーブルの端末を切って被覆を剥き端子に取り付けるという作業は結構な労力だ。
そしてスピーカーケーブルに交換するにも、アンプ側の端子とスピーカー側の端子のそれぞれをスピーカーの本数分の脱着を行うのは結構な手間がかかる。
スピーカーケーブルの端末はバナナプラグやYラグなどで端末処理をするほうが、上記のような神経や労力を使わなくて済むし、酸化していることを知らずに音楽を聴いているというような悲しいことも起こらない。
最近では最初からバナナプラグが取り付けられているスピーカーケーブルも発売されているくらいだ。
高音質のためのバナナプラグ
スピーカーやアンプのスピーカー端子はネジ式であるとともに、バナナプラグでも接続できるものが多い。
裸の線をダイレクトに取り付けることは接点のロスがなく良いが、経年劣化や利便性を考えるとバナナプラグやYラグ端子で端末処理することもにもメリットがある。
今回は高音質を維持できるようにスピーカーケーブルにバナナプラグを取り付ける方法をご紹介しよう。
audio-technica ソルダーレス バナナプラグ AT6301
非常に安くて安全で信頼のできる高品質なバナナプラグ。
ケースから出した状態
ケースの裏に取り付け方が記載されている
説明図のようにスピーカーケーブルの被覆を剥いて芯線を出し、プラグに挿してから無ハンダでイモネジを締め付けるというもの。
バナナプラグを取り付ける前にやっておくべき2つのコツ!
①【コツその1】芯線を傷つけずに被覆を綺麗に剥がす事!
バナナプラグにケーブルを取り付ける前に、きれいな芯線を取り出すためスピーカーケーブルの被覆を剥かなくてはならない。
しかし、カッターやニッパーで被覆を剥がすと芯線の素線が1,2本切れてしまうことがある。
スピーカーケーブルの能力をフルに活かすためには、素線は1本たりとも切り落としたくはない。
【芯線の素線を切らずに被覆を剥く方法】はこちら記事👇に写真付きで説明しているので是非、目を通しておいていただきたい。
②【コツその2】芯線の先端を半田付けしておく事!
しっかり撚った芯線の先端をハンダ付けする。
これで芯線がバラけずにバナナプラグの中にすべての素線が接触した状態になる。
半田付けする前に、なるべく単線のようにタイトに線を撚っておく事をお忘れなく!
後はしっかりとイモネジを締め付ける。
最後にカバーをかぶせて終わり!
赤はプラス、黒はマイナスとして他のスピーカーも同様になるよう間違えないように!(間違えると逆相になってしまうので要注意。)
スピーカーケーブルは主に多芯の撚り線のため、説明書通りにイモネジを2箇所で留めるだけでは、バナナプラグ内で芯線がバラけてしまい、芯線の一部しか接地していないことになりかねない。
高音質ソルダーレス(無ハンダ)のバナナプラグにわざわざハンダ付けした芯線を取り付けるという事に抵抗があるかもしれないが、心配はご無用!
スピーカーユニットは内部配線がハンダ付けされており、さらにアンプやCDプレイヤーなど機器の内部も無数のハンダ付けだらけだ。
それよりも芯線がバラけることにより、スピーカーケーブルの一部をロスしている方が気になって仕方がない。
ハンダでまとめている方が音的にも有利だと思う。
🌟アンプなどのスピーカー端子は、バナナプラグやYラグ端子で処理する方が酸化しにくく、スピーカーケーブルを取り替えて聴き比べたりする際にも脱着が簡単で、しかもケーブルの芯線を傷めずに済むのでおすすめ!
今回使ったaudio-technica ソルダーレス バナナプラグ AT6301はプラスチックのカバーがされており、アンプの裏の窮屈な接近したスピーカー端子でも安全で安心して使える。
【上級編】バナナプラグの半田付け
更に確実な方法として、一層のことバナナプラグにスピーカーケーブルを半田付けしてしまうのも良い。
【上級編】としているが、半田作業に慣れていれば特に難しくはない。
下の写真はCANARE カナレ 4心スピーカケーブル 4S6 をヨーロピアンバナナプラグに半田付けした箇所をカットして撮影したもの。
上記のバナナプラグ(ヨーロピアンバナナプラグ?)は以前Amazonで手に入れたものだが、イモネジで締めるタイプのもので引っ張ればカナレ 4心スピーカケーブル 4S6 が抜けるので半田付けした。
※すでにAmazonではヨーロピアンバナナプラグというものが見当たらなかったので、似たようなものを参考に掲載しておく。(同じものか?は不明)
やり方はスピーカーケーブルの被覆を剥いた銅線部分とバナナプラグのケーブルの入る箇所に予備半田をしてからさらに半田を流し込む。
しっかりしたハンダこてで熱しないとしっかりハンダが流れてくれないので要注意。
熱が冷めた後はケーブルを引っ張って抜けないことを確認すると良い。
バナナプラグの接点の保護
しっかりと取り付けたバナナプラグでスピーカーケーブルの抜き差しが楽になると、ケーブル交換をして視聴する際も時短で判断がしやすくなる。
しかしバナナプラグの金属部分も汚れたり摩耗してしまう。
そんなときはプラグをクリーニングをしてしっかり接点を保護もしておいたほうが良い。
\高音質になるオーディオのあらゆる接点のクリーニング方法/
最初は手間かもしれないがバナナプラグを取り付けておけば、そう頻繁にケーブルの剥き直しは必要無い。
私はAVシステムだけではなく、ピュアオーディオの2種類のスピーカーケーブルにもバナナプラグもしくはYラグ端子を取り付けているが、音質が劣化しているという感じはしない。
セッティングを変えたりして、改めてスピーカーケーブルを別のものと交換して比較試聴する際に素早く交換できるので、音の判断がつきやすいというメリットが高い。
更に、しばらくお蔵入りになったスピーカーケーブルも、バナナプラグをつけていると保管中もサビにくい。
バナナプラグを今回ご紹介した方法で取り付け、安心して音楽を楽しむ時間を増やして欲しいと思う。
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2020年10月20日更新
2019年12月13日初回投稿