狭いスペースでも大丈夫!高音質AVアンプとサラウンドのコツ
・薄型AVアンプはまだまだ少ない。
10帖位までのスペースならAVアンプは5.1chから7.1chもあれば十分である。
薄型AVアンプを調べてみると、現行品では以下の3つの商品が目に留まる。
①パイオニア VSX-S520
Dolby Atmos対応、5.1ch
Class Dアンプ
435mm×70mm×325mm(幅×高さ×奥行き)
4kg(重量)
②ヤマハ RX-S602
ヤマハ独自の音場再生DSP機能、5.1ch
435mm×111mm×328mm(幅×高さ×奥行き)
7.8kg(重量)
③マランツ NR1710
Dolby Atmos対応 7.1ch
フルディスクリートアンプ
440mm×105mm×378mm(幅×高さ×奥行き)
8.4kg(重量)
・AVアンプが大型なものが多い理由
オーディオビジュアル雑誌やオーディオショップなどでAVアンプを見ていると大型なアンプが多い。
普通のプリメインアンプはステレオで2本のスピーカーで鳴らすことを前提としている。
単純に言うとプリメインアンプはモノラルアンプ2台分を1つの筐体に納めている。
AVアンプはドルビーデジタル5.1chが基本。
5.1chのアンプは、当然だがモノラルアンプが5台分も納まっていることになる。
5.1chの5はとは、左スピーカーと右スピーカーのステレオに加えて、センタースピーカーとさらに左のリアスピーカー、右のリアスピーカーの5本のスピーカーを表す。
0.1chというのは低音再生専用のサブウーファーのことで、基本的にサブウーファー自体がアンプを内蔵しているので、AVアンプからは1本のRCAケーブルで低音信号のみサブウーファーに送られる事となる。
上記のように5.1chでもモノラルアンプが5台分必要となるのに、9chや13chとなると相当なモノラルアンプが内蔵されている事となることから大型にならざるおえない。
・おすすめの薄型AVアンプの特徴
最近はClass Dアンプという小型で高効率な増幅方式のものが出てきており上記でピックアップした①のパイオニア VSX-S520がその方式のものである。
この方式は、発熱量も少なくコストも抑えられるので、今後小型のAVアンプの主流になってくると思われる。
②のヤマハ RX-S602は、ヤマハ独自の音場創生技術を用いたDSP機能が魅力的だ。
私はオーディオを30年前から趣味としているが、そのころからオーディオ雑誌を見ているとヤマハはどのメーカーよりも音場創生に力を入れていた。
ヤマハのDSP技術は長い歴史があり磨き込まれてきたものである。
③のマランツ NR1710は、NR160○シリーズの延長にあるもので、ディスクリートアンプにこだわり、且つ薄型AVアンプを作り続けているメーカーだ。
ピュアオーディオの世界でも老舗のメーカーでファンがたくさんいる。
・イチオシの薄型AVアンプ おすすめはマランツ
高音質で薄型のAVアンプはマランツがおすすめ

マランツ NR1711/FB 8K/60p/MPEG-4/AAC/HDR10+/eARC AVサラウンドレシーバー/ブラック NR1711/FB
- 発売日: 2020/09/15
- メディア: エレクトロニクス
実は私自身、マランツの薄型アンプは2台所有している。
私はピュアオーディオをメインの趣味としているが、マランツの薄型AVアンプで映画を観ていて音質に不満を感じたことがない。
1台はNR1605。寝室でラックを兼ねたコーナー型バックロードホーンで4.1chサラウンドシステムを組んでいる。
スピーカーの構造上センタースピーカーが不用である。
これでも小型リアスピーカーを左右に設置しサブウーファー を導入して、十分なサラウンドを楽しんでいる。
2台目はNR1609で、リビングの6.1chサラウンドシステムで採用している。
どちらも音質には不満を感じない。
音楽を再生しても十分に音の良さを感じられる力のあるアンプだ。
<サラウンドの使いこなしのコツ!>
・まずはドルビーデジタルの基本5.1chから始めよう。
AmazonプライムvideoやNETFLIXでも5.1chが主流で、最近ではDolby Atmosの作品が増えつつ有るが、5.1Chのシステムでものその効果は感じられる。
・無理してセンタースピーカーは置かないで良い。
センタースピーカーが置けない場合、ラックの中に押し込んだり、床の上に直接置いて左右のスピーカーと極端に高さが違うと逆に音質を損ねるので無理してセンタースピーカーを設置せずAVアンプの機能でセンターの音声を左右のスピーカーに振り分ける方が良いと思う。
実際ピュアオーディオでも2本のスピーカーで真ん中にボーカルが定位する。
・サブウーファーはぜひ導入しよう!
ドルビーサラウンドは、LFEという独立した低音信号が入っている。
薄型AVアンプは大型AVアンプに比べてどうしても電源部にアドバンテージが有るため、メインの左chと右chに大きなスピーカーをつかって無理をさせるより小口径ユニットのトールボーイや小型スピーカーと専用アンプ内蔵のサブウーファーを使うほうが良い。
これは、実は薄型AVアンプを高音質で鳴らすコツでもある。
・7.1chのリアスピーカーが置けない場合は6.1chにしてみよう。
私のリビングのAVシステムのスピーカーは先程も言ったように6.1chである。
部屋が狭くてもテレビは55インチにしているので、スペースの問題からテレビをコーナーの置く必要があり、サラウンドバック2ch分のスピーカーをうまく設置できない。
無理して2本のスピーカーを設置せず、サラウンドバックを1chいわゆる1本のスピーカーにしている。
AVアンプの機能でサラウンドバックスピーカーを1本か2本かを選択できるようになっている。
ブルーレイで映画を見るときぐらいしか、サラウンドバックのスピーカーは鳴らない。
最近はNETFLIXやAmazonプライムvideoばかりとなり、サラウンドバックスピーカーは殆ど飾りの状態になっている。
・音質の調整は音楽と人の声で調整する
映画だけで音質調整をするのは難しい。
まず基本である左右2chのスピーカーを鳴らすことができないと、左右のサラウンドスピーカーやサラウンドバックのスピーカー更に、サブウーファーの調整をしてもまとまらない。
左右2chのスピーカーはステレオ録音の音楽を再生して心地よく聴こえるようセッティングする。
そして、人の声はニュースのアナウンサー声が自然に聴こえるように調整すること。
次にAVアンプの機能にもよるが擬似的に2chを5.1ch再生出来る音響モードがあるので、そのモードを使って2chの音楽を5.1ch に振り分けて再生する事でサブウーファーやサラウンドスピーカーを調整する。
あとは実際にドルビーサラウンドの映画ソフトなどで各スピーカーを調整する。
各スピーカーの音量の調整はAVアンプの取扱説明書に書いてあるはずなので、リスニングポジションでリモコンを使って各スピーカーの音量調整をすると良い。
私の持っているマランツのAVアンプは各スピーカーとリスニングポジションの距離を入力出来るようになっている。
そのような場合は、メジャーできっちり測って入力しておいたほうが良い。
簡単ではあるが使いこなしの基本までを話させてもらったが、上記の基本をしっかし踏まえた上で、自分のお気に入りの映画などを再生して楽しくサラウンド再生ができれば良いのである。
映画は音響効果が重要な要素でもあり、サラウンド再生が充実すると何倍も映画の良さが味わえるので、未だドルビーサラウンドを導入したことが無い方は、ぜひともチャンジして欲しいと思う。
最新の有機ELテレビは48インチが発売されているので、省スペースでも高画質を
楽しめる。
2020年8月8日更新
2020年3月10日初回投稿