FMチューナーは実はハイコスパなアナログオーディオ!
CD1枚が3,000〜3500円していた学生の頃ころ、アルバムを買うのは賭けに近いものがあった。
今のようにSpotifyやAmazon Musicがあるわけでもなく、タワーレコードでCDを買って家で再生して初めて当たりかハズレかがわかる。
しかしFM放送から流れてくる曲を聴いて、たったその1曲のためにアルバムを買いに走ったものだ。
いまでも好きな曲はFM放送が教えてくれたのであった。
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TUNER入力の無い最近のプリメインアンプ
ネットなどで、最新のプリメインアンプを見ていると入力セレクターにTUNERが無くなってきていることに気付かされる。
私がプリメインアンプの入力セレクターを思い浮かべるとしたら、PHONE CD TUNER TAPE1 TAPE2 AUX1 AUX2 という感じ。
サブシステムで使っているDENONのプリメインアンプPMA-390AEは2006年発売のもので、14年ほど前だがまだTUNER端子が備わっている。
しかし、最近はTUNERの代わりにNETWORKや、TAPEの代わりにRECORDERなどと言う具合に変化しているようだ。
また、デジタル接続できるプリメインアンプはDACが内蔵されておりUSB入力端子が備わっている。
メインシステムのLUXMAN L-505UX2は比較的最近のプリメインアンプだが、LINE1、LINE2などと書いてあり、もはや入力するソースの違いすら表記されていない。
そんな時代の移り変わりの中で、⭐ヤマハのプリメインアンプにはTUNER端子が備わっていることに気がついた。
⭐更にヤマハのネットワークレシーバーにはFMチューナーが内蔵されている。
⭐AVアンプにはFMチューナーが内蔵されていたりする。
いま手に入る単体のチューナー
Amazonなどで調べてみると、アンプにTUNER端子を備えているだけあって、ヤマハからフルコンポサイズの単体FMチューナーが発売されていた。
面白いものでは、ラックスマンの真空管FMチューナーキットが目に留まる。
ラックスマンの真空管キットのシリーズは昔からのオーディオ好きの心をくすぐられる。
真空管ハーモナイザーや真空管フォノイコライザーを所有しているがクオリティーが高いのにびっくりさせられる。
昔はチューナーといえばケンウッド(さらに先輩方はトリオ!!)だと言われていたものだが、ケンウッド自体最近はフルコンポサイズの単品オーディオを発売していない。
ケンウッドのFMチューナーは評判がよく私も使っていた。
FM放送は超ハイコスパ!
FM放送は、金のない学生にとって非常にありがたい音楽の情報源だった。
今やSpotifyやAmazonMusicなどサブスクリプションで聴き放題だが、月々1,000円〜2,000円を支払うことになる。
だが、FM放送は電波受信するだけで只で聴ける。
FMチューナーを使っていた時代は実家暮らしで、屋上に自分でFMアンテナを立てていた。
関西ではFMの電波は生駒山地の飯盛山から送信されており、その方向にアンテナを向けて受信した。
父親に屋上に上がってアンテナの向きを少しづつ動かしてもらい、私は自分の部屋にあるケンウッドのチューナーの受信感度を示すインジケーターとにらめっこした事を今でも覚えている。
当時のアナログ電波はテレビもそうだったが、電波がアンテナに届くまでの間に建物などに反射してマルチパスという遅れて届く電波が混ざることで音質を損ねたり、ブラウン管テレビだとゴーストといって映像が2重に写ったりすることが多々あった。
私は少しでもクリアに受信したいが為、納得する音質になるまで父親を屋上から降ろさせなかった。
素人の私が欲張って長いポールを使って立てたので、台風など悪天候なときはアンテナが倒れる事もしばしばあった。
このように父親に手伝ってもらいながらも、こだわってアンテナを立てた効果は音質に見事に現れた。
それまでは、部屋の中でT型のワイヤーアンテナを感度の良いところを探しながらもノイズに苦しめられていたので、屋上アンテナの威力には大変感動したものだ。
そして感度の良くなったFM放送の音楽をエアチェック(テープに録音)した。
これまたアナログの面白さで、カセットテープもノーマルやハイポジション、メタルテープといった種類によって音質が違ったり、テープのグレードによっても音が変わる。
カセットデッキと相性の良いカセットテープが組み合わさると、FM放送を受信してリアルタイムで聴くよりも、不思議とテープで録音してから聴いたほうが音が良く聴こえるのである。
そのエアチェックしたカセットテープをウォークマンで外出時に聴くなど、今でいうハイコスパなオーデイオライフを送っていた。
蘇った!FMチューナー
そんな思い出深いFMチューナーは、未だ捨てられず押し入れで眠りつづけていたが、なんと!!【壁のテレビ用のアンテナ端子に繋いで受信できる】とTwitterのフォロワーさんから教わり、先日見事に復活した。
日の目を見たFMチューナーのめらかな音にビックリ😳させられた。
壁のテレビ用アンテナ端子から分配器を使ってFMチューナーに繋いだが感度もバッチリ!
下の写真を見ての通りFMチューナーのインジケータがフルに灯っている。
私はJ:COMのケーブルテレビなのでマルチパスも全くないのも嬉しい。
そして女性パーソナリティの寄り添うような語りが懐かしい。
後でそのパーソナリティが渡辺満里奈さんだとわかり、知らない間に時が流れている事に気付かされたのであった。
サブスクもプレイリストが充実していたり、新たな曲の発見には大変便利だが、FM放送からなんとなく流れてくる、アナログのなめらかな音には、未だに癒されるものがあった。
あの頃、FM放送から流れてきた曲を30年以上も聴いている。音楽はなんて素晴らしのだろう。
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2021年2月21日更新
2020年3月20日